人生 ああ鱈腹味わいたい

毒親疑惑の親が高齢になりまして・・・

子供が自分の親を「子供っぽい」と思うとき

小学校の5、6年の頃だったかな

仕事から帰った母がこう言った。

 

「もう、皆んながわたしを悪者にするのよね。。」

 

職場の人間関係でなんかあったのだろう。

普段から母はそんなことを私によく話した。

 

「皆わたしのことが嫌いなのよ」

「◯◯さんが酷いこと言うの」

 

そういう母を見るたびに私は

おかあさんて子供みたい。

そんなこと言っちゃいけないよ。

といつも思ってた。

けっして口にはできなかったが。

 

職場だけでなく、親戚、近所の人たち、

父のことも、とにかく人の悪口を

言うことが多かった。

きつい言葉、差別用語放送禁止用語

を平気で口にしていた。

 

そんな言葉は使っちゃいけない‼︎

子供心にそう思ったことを覚えている。

 

たかだか10歳くらいの子供が

自分の母親に対して

子供っぽいと思ったり

そんなことを言ってはいけない

と心の中で諭している。

 

そういう親子関係ってやっぱり健全

とは言えなかったのではないだろうか。

 

友達の家に遊びに行くとおかあさんが

手作りのおやつを出してくれたり、

近所のうちでお好み焼をご馳走に

なったりすると、とても嬉しかった。

そんなお母さんがいて羨ましいと思った。

 

母は料理が苦手だったようで、お菓子を

作るなんてことはもちろん、カレーも

ハンバーグもから揚げ、フライ、天ぷら

、、、母に作ってもらったことはない。

 

祖母は料理が上手くて色々作ってくれた。

でも、明治生まれの人なのでカタカナの

料理は無理だった。

 

なので、母や祖母が忙しいときは私が

夕食を作ることが増えた。

 

豆腐のお味噌汁を作ると、母が感心した

ように言った。

「ねえ小春。どうすればお豆腐をこんな

風にサイコロに切れるの?」

そう言えば母の作るお味噌汁のお豆腐は

いつも3センチ角くらいに大きさで

厚みが1センチくらいだった。

 

 

どこか精神的に幼い母、

それは歳を重ねても変わらなかった。

私はそんな母の親がわりの役目だったの

かもしれない。