人生 ああ鱈腹味わいたい

毒親疑惑の親が高齢になりまして・・・

姉と妹で育て方が違った。「お姉ちゃんなんだから」「妹なんだから」

「うちを出て行く子」「うちを継ぐ子」

母は小さな頃から私には

「あなたはうちを継ぐ子なのよ。」

と言っていた。

 

そして妹によくこんなことを言っていた。

「あなたはうちを出て行く子なのよ。」

つまり、大きくなったら他家に嫁に行く

と言う意味だ。

 

どちらの言葉も小さな子供には寂しい

言葉だと思う。

将来は姉が家を継ぎ、妹は嫁に行く

当時の母には当たり前のことだったかも

しれないが、小さな子供にはそんなの

関係ない。母の娘としていっぱい愛情を

受けたい、甘えたいだけだ。

 

家族の愚痴を聞かされるのは辛い

「あの子(小春妹)は、何かあるとぷーっと

ふくれて黙ってしまう。何を考えている

のかわからない。本当にやりにくい子だよ」と。

 

妹も私と同じように自分の気持ちや感情を

あわらすことができなかったのかもしれない。

 

私はそれを聞くのが嫌だった。母は父の

愚痴もしょっちゅう言っていた。

おそらく私の愚痴も言っていただろう。

家族の愚痴を聞かされるのは子供にとって

まったく楽しくないことだった。

 

姉妹ケンカをしても「お姉ちゃんなんだから」「妹なんだから」で終わってしまう

小さな頃は妹としょっちゅう喧嘩をした。

だいたい妹は泣き出す。

そこへ母がやってきて「小春はお姉ちゃんの

くせに妹を泣かしてダメじゃないの!」と

叱られた。それを見て妹がこっそり舌を

ペロリと出して笑っていた。嘘泣きだ!

 

妹は妹で

「あなたは妹なんだから、お姉ちゃんの

言うこと聞かないとダメでしょ!」と

よく言われていたかもしれない。

 

姉と妹ではあるけれど・・・

喧嘩をしていたら、何が原因なのか

私の言い分、妹の言い分をまず聞いて

欲しかった。

 

名前でなく「お姉ちゃん」と呼ばれて

あと、妹は名前で呼ぶのに、私のことは

大抵「お姉ちゃん」と呼んでいた。

姉の役割を押し付けられているような、

寂しいような、気がした。

 

「お姉ちゃんなんだから、しっかりしなく

ては、妹に優しくしてあげなきゃ」

などと言われると、ますます甘えること

なんてできなかった。

 

その反動だろうか、自分の子供たちには

上の子と下の子という意識は持たない

ようにした。いつも名前で呼んだ。

 

「自分が子供のころ嫌だったことは

自分の子供にはしない」

それが私の育児のベースになった。