人生 ああ鱈腹味わいたい

毒親疑惑の親が高齢になりまして・・・

不幸にする親

子供が幸せな時間を過ごしていれば 親も嬉しい

親としての私はその通りだ!

だが悲しいことに父は違うみたいだ。

 

先日こちら

「親のたった一つの願いは、子供の幸せ」

でも書いたが、私が結婚したいと言ったら

自分だけ幸せになってはいけないと言う。

もう30年以上も昔の話だが、今も全く変わって

いないを実感した出来事があった。

 

小春には訪れてみたい海外の街があった。

単なる観光旅行でなく、すごく楽しみ

にしていた計画があったのだ。

出発の前週末に実家に帰り、父に話すと

あまり賛成していない、できれば行って欲しく

ない雰囲気がすぐ伝わってきた。

 

父「どれくらい行くんだ」

小春「1週間だよ」

父「えーーー、そんなに長く行くのか!?」

とさらに不機嫌になる。

 

1週間といっても行き帰りは機内泊だし

そんなに長いとは思えないのに・・・

テロとか事故とかが心配らしく、本当に気を

つけて行ってくるように言われる。

 

そして、最後にトドメのひとこと!!

「小春にもしものことがあれば、

ワシはどうなるんだ!」 と怒る。

 

小春のことを心配してくれているようで

実は、自分の老後の世話をしてくれる人が

いなくなることが心配なのね。

やっぱりそうか。と妙に納得する。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

出発前にそういうこともあったが、海外での

1週間は素晴らしかった。予想以上の楽しく

実り多い日々が過ごせた。

幸福感いっぱいで帰国した。

 

ところが・・・

無事に帰国したよと父に電話した途端に

小春の胸でぱんぱんに膨らんでいた幸福感が

一気に消え去った。

膨らんでいた風船がプシューッと情けない音を

たてながらしぼんでいくように思えた。

 

小春の言葉など全く聞かずに、

「ワシはもうダメだ。」

「もう長くはない。」

「10日くらいで死んでしまう。」

と受話器から大きな声でまくし立てる。

 

続けて以前から小春に頼んでいた実家の用事を

「あれはまだか」「これはどうなった」

「早くしないと間に合わんぞ」と機関銃のように

続く。旅行前に段取りしてきちんと説明して

いたが、父はすっかり忘れているらしい。

 

小春「10日で死ぬような人がそんな大きな声出ないよ。」

父「何を言うか!カラ元気だ。本当にワシはもうダメだ。」

 

親にもうダメだ、死ぬとか電話で言われて平気な子供

なんていない。眠れなくなってしまった。

翌朝、旅の疲れと時差ボケのまま実家に向かい

無事な父の姿を見て一安心するが・・・。

 

寂しかったんだろうとは思う。

でも許せない。

ほんとに幸せでいっぱいだった私の心をぺちゃんこ

にしたのは許せない。

 

そのとき、ある本のタイトルが心に浮かんだ。

『不幸にする親』

 

それ以来、私は用事がない限り父に電話をしない。

いえ、できなくなったのだ。

不幸になりたくないから。

不幸と言うのは大げさだが、自分の暮らしで

感じているささやかな幸せを壊されたくないのだ。

 

 

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☆千夏☆のコメント

小春の分身、姉のような千夏です。

読んで感じたことを書きますね。

 

あはっ(笑って失礼)

今回の「ワシは死ぬ」

30年前の「死んだ方がマシだ」

全く変わってないよね、お父さん。

 

寂しかったからすねてるんだよ。

小春に甘えてるんだよ。

 

しかし・・・

親に甘えられてばっかりと言うのも

なんだかね。

小春は子供の頃も親に甘えたことないのにね。